「へぇ、ひとりにしたら広い部屋だな」
「まあね。結構広々と使えてる……ってちょ、何先行ってんの」
雪夜に常識というものがないのか、私より先に奥にある部屋に行ってしまう。
慌てて後ろを追いかけるとけれど、その時にはすでに遅くて。
なんと雪夜は早速私のベッドにダイブしていたのだ。
「ちょ、変態!人の家上がって早速そこに行くってどうなの!?」
しかもダイブとかありえない。
さらには枕に顔を埋めてくる。
本物の変態だ。
通報すれば捕まるだろうかと本気で考えてしまう。
「ねぇ、早く離れ…」
その時ハッとした。
雪夜の行動の意味を、ようやく今理解したのだ。
「待っ…」
慌ててベッドから引きずり下ろそうとしたけれど、すでに間に合わなくて───
「……やっぱあった」
彼の目的は“武器”を探すことだったのだ。
それもこの家にひとつしかない、黒く光り輝く“拳銃”───
「寝てる間とか一番無防備だからな。
やっぱベッドに隠してあったか」
それが見つけられたら用済みだとでも言うように、起き上がる彼。



