危険な愛に侵されて。




「それで、涼雅は…」


私が3人に対して聞けば、3人とも口を固く閉じてしまい。

全身がさらに重くなったような気がした。



「……御園さん」

その中で一番先に口を開いてくれたのは神田で。
真剣な瞳が私を捉える。



「宮木さんから聞いているだろうけど、俺が見つけた時。涼雅は死のうとしてた」


事実だった。
宮木さんの言葉は全部。

もちろん宮木さんが嘘をつくはずないとわかっていたけれど、嘘だと思いたかった。



「気絶させないと本気で死ぬと思った。だから多分、目を覚ましても冷静さを欠いているだろうから…」


揺れない瞳。
真っ直ぐに私を見据え。



「救えるのは御園さんしかいないって思ったよ」


神田は私に頭を下げ、それから横を通り過ぎ。

組長も険しい表情のまま神田と同じように頭を下げてきて、部屋を後にした。


「なんで、涼雅は…」


何かを呟きかけた俊二さんの表情はひどく苦しそうで。

それからすぐ首を小さく横に振り、私と祐樹を交互に見つめてきた。



「どうか涼雅を頼む…ふたりがそばにいてやってくれ」


無力だと打ちひしがれている様子の俊二さん。
けれどそれは違う。


「……俊二さん」

小さな声だったけれど、俊二さんは立ち止まってくれた。



「涼雅は俊二さんのこと、何一つ恨んでません」


これははっきりと言い切れること。

涼雅はいつも、俊二さんと会えることを楽しみにしていた。


会える日はとても嬉しそうで、怯えた表情は何処へやら、ずっとにこにこしていたのだ。