内心祐樹に感謝しながらふたりで並んで校舎を後にする。
いつものようにふざけながら、あえて涼雅の話題を避けてくれる祐樹。
今この時だけは余計なことを考えないでおこう。
そう思いながら門を抜け、駅へと目指せば───
「……あれ」
見慣れた車が一台、道路の脇に停まっているのが目に入った。
似たような車はあるかもしれないけれど、なんとなく覚えていた車のナンバーが一致していた。
ドクンと心臓が大きな音を立て、期待の念へと変わる
間違いない。
あの車は宮木さんが運転しているものなのだから。
「……っ」
「静?」
その時、助手席のドアが開けられ。
思わず期待してしまう。
任務終わりにすぐ、私に会いに来てくれたんじゃないかと───
「……っ、静音ちゃん!」
でも助手席から降りてきたのは涼雅ではなく。
どうして彼女がここにいるのだと驚きすらあった。
他でもない、相手は神田の彼女である未央ちゃんで。
制服姿の彼女は焦った様子で私に駆け寄ってきた。



