危険な愛に侵されて。







保健室ではゆっくり眠れたからだろうか。
心がいくつか軽くなった気がした。

涼雅は大丈夫だと、何とか自分に思い込ませる。



けれど今日もまた帰ってこなかったら?

さすがにそれは不安でならない。
スマホを見ても涼雅からの連絡はなくて。


実は女と戯れているのかもしれない、なんて。

無事ならばそれでもいいと思ってしまうほど、不安でならなかった。


別に浮気されたぐらい、怒れば済む話。

傷つくだろうけれど、涼雅に何かあるよりかはずっといいと思った。



「静、帰るぞ」

放課後もまた祐樹が私に声をかけてくれた。
帰る方向は違うというのに。


「え、でも…」
「駅までだからいいだろ別に」

戸惑う私に対し、祐樹はいつも通りの様子で私と接してきて。

断るほうが難しかった。


家に帰ればさらに不安を駆り立てられるのだ、駅までは心軽くいきたいと。


「……じゃ、一緒に行こう」
「よし来た」

明るい笑顔を浮かべられ、さらに何も言えなくなる私。

つられて笑みまでこぼれそうだ。