それでも未央ちゃんに詳しく話す余裕はなかった。
また憎しみの心が湧きあがり、周りが見えなくなるかもしれないから。
「親を殺されて、冷静にいられるほうが無理だと思うよ」
「……御園さん?」
そのため話を私から神田へと変える。
「教えてあげる。私が話すことで、神田の復讐の手がかりになるのなら」
同じ境遇の相手が、秋崎さんの行方を追っている。
復讐相手のひとりであるのだ。
それを知っていて無言を貫くことはできない。
少しでも力になれるのならば。
「どこから話せばいい?」
「……じゃあ、秋崎さんと初めて出会った状況から」
話を戻したのはいいものの、結局私の過去にも触れる話をしないといけないようで。
仕方がないと、自分を落ち着かせる。
「初めて会ったのは両親が殺されてた後、犯人も捕まっていなくて毎日弱い自分に打ちひしがれてた時」
神田と同じように、感情を殺して。
ひとつひとつ丁寧に話す。



