まるで幼く弱った子供のようだった。
未央ちゃんがずっと強く思える。
「……落ち着きましたね」
「え…」
その時宮木さんがボソッと小さく呟いた。
「やはり神田様を我に返らせることができるのは、白野様だけのようです」
眉を下げて笑っているけれど、“やれやれ”とでも言いたげな表情で。
「───涼雅」
目を伏せ、未央ちゃんをぎゅっと抱きしめたままで神田が雪夜の名前を呼んだ。
「……なんだ」
「今から着替えてくるから、3人とも居間で待っててほしい。別に見張りをつけたって構わない。
だから───」
その時ようやく顔を上げ、私と視線が交わった。
「御園さんに話が聞きたい」
冷たい瞳、表情から一転。
懇願するようなものへと変わる。
それほど大事なのか。
それほどに秋崎さんの行方を追っているのだろうか。
雪夜や宮木さん、未央ちゃんに庇ってもらって無事な自分の命。
話せる限りのことを話し、神田組に貢献しようと思った。
それはある意味、恩師である秋崎さんを裏切る行為になるけれど───



