危険な愛に侵されて。




覚悟を持った人間は、これほど化けるものなのか。
神田や宮木さんに近い雰囲気。

静かで、落ち着いていて。


ゆっくり階段を降りる。
和服のどこに拳銃を隠しているのだろうか。



「中々御園が帰ってこねぇから様子見に来たけど、もう鉢合わせてたとはな」

「涼雅」
「ん?どうした拓哉」


笑みを浮かべる雪夜。
それほどに心の余裕があるらしい。

はたまたわざとだろうか。


「初めて秋崎さんの行方が掴めるチャンスなんだ。
邪魔しないでほしい」


宮木さん以外に雪夜もこちらに参戦となれば、流石に神田側にいる組の人たちも混乱することだろう。

今だって拳銃を下ろし、互いに顔を見合わせている。



「別に話を聞くことに反対してるわけじゃねぇよ。
危害を加えることに対して反対してんだ」

「……口を開くかわからないのに?」
「決めつけはよくねぇだろ」


「涼雅、できれば俺だって危害を加えたくない。でも御園さんが口を開かなかったらこのチャンスは無駄になる」



少し、少しだけ。
今の神田には焦りがあるように思えた。