危険な愛に侵されて。








「豪華な会場ね」


パーティー会場に着いた第一声がこれだった。



洋風の別荘は、神田組の本部である和風の家とはまた違った華やかさがあって。

白がメインのその家は、別荘にしてはもったいないほどの豪邸だ。



「まあな。
神田組って相当でかいから」


確かに神田組は大きい組織だと思わされる。
多くの土地を持っているだけでなく、その人数もだ。

しかも全員が組長や若頭である神田を敬い、羨望の眼差しを向けている。


「なんか結婚の式場にピッタリな場所ね」


何がなく呟いた言葉。

中も広く天井の位置が高い。
シャンデリアなどもあり、まさに式場にありそうな造りだ。



「お前が望むならここで挙げてもいいけど」
「……え?」

「そういうのに憧れるんだな」
「ちょ、待ってそんなつもりで言ったんじゃ…」



先の話をしすぎだ。
何も結婚すると決まったわけではないというのに。

『ここで挙げてもいい』って、まるで雪夜と私が結婚するみたいな言い方───



「……っ」

なんで雪夜はこんな余裕そうなんだ。
私ばかり恥ずかしい思いをしているようで。