危険な愛に侵されて。




「綺麗じゃないと神田は未央ちゃんから離れる?」
「……え」

「見合わないって神田が言った?」


涙を目にいっぱい溜めている未央ちゃんが、首をふるふると横に振る。

こんな姿、神田以外の男が見たら放っておけないだろう。


すぐ手を出されそうで、逆に危険である。


「でも、他の人のほうが…綺麗で」
「周りと自分なんていくらでも比べられるよ」


私だって自分に自信があるわけじゃない。
けれど───



「ただ自信を喪失してしまったら、余計に周りから見下される。そうなれば完全に自分を見失うよ。

自分が周りに勝てるものを見出すの。自信を持たないと」


私は体を差し出すという、少し汚いやり方だったかもしれない。

それでもこの世界で勝ち残るためなら構わないと思っていた。


もちろん過去形で。
今は少し考え方が違うけれど。


「私に、そんなもの…」
「あるでしょう?周りが絶対敵わないもの」


その純粋さもだけれど、この世界で言えば他にもある。