危険な愛に侵されて。







久しぶりの濃いメイク。
バッチリ決めて、カラコンだって装着する。

最後にこの“大人の姿”になったのは、おそらく雪夜と初めて接触したパーティーの日以来だ。



神田組が用意してくれたエメラルドグリーンのドレスを着る。

ところどころにキラキラ反射するジュエリーがついており、いい値段のするものだろうと思った。



今日は何があるかわからない。
より警戒心を強めるため、太ももにナイフを巻きつける。


今日は殺すためではない。
あくまで自衛のためだ。

簡単に手に取れるよう、自分が慣れている巻きつけ方をしていると───


ガチャリと突然ドアが開いて。

どうやら別室で準備を終えた雪夜が入ってきたらしい。



「あんたね、女が準備してるんだからノックぐらいしなさ…」

迷わず文句を言おうと思い、ドアに視線を向けるけれど。


思わず目を見張って固まってしまう。


雪夜は黒いパーティースーツを着ており、ひどく大人びていて。

思わずあの日のパーティー会場で再会した時のことを思い出した。