危険な愛に侵されて。




「残念だけど今は羽織ってるものなんてねぇよ」
「……本当、つまんない人」


そんなの言われなくてもわかっている。
けれど他にできることがあるじゃないか。

女の扱いに慣れている雪夜のことだ、きっと私が何を求めているのかわかっていることだろう。


ただ抱きしめてほしかったのにな。

さっき、後ろから抱きしめられたけれど。
すぐに離れてしまったから。


祐樹のことで安心した直後、今度は素っ気ない雪夜のことで不安になる自分。


そんな不安な気持ちをかき消すようにして、ベッドにダイブする。

うつ伏せの状態になり、枕に顔を埋めた。



期待外れの反応。
どうやら雪夜は私のことを何とも思っていない。

そのことが今判明された。


私は“好きじゃない”と言い切れず、思い込めず。
こんなに悩んでいるというのに。



「はぁ…」

ため息をつい、目を閉じる。
今日はこのまま寝てしまおうか。


そう思った時───


ギシッと、ベッドが軋む音がした。