「この手で犯してほしくない」
「……っ」
復讐心しか抱いてなかったあの頃の私は、命を奪うということを甘く見ていたのかもしれない。
もし本当に復讐が叶っていたとしていたら、その後私はどうしていた?
どんな思いで毎日を過ごさなければいけなかったのだろう。
殺めた感覚は一生手に残り、記憶にも残ったままだろう。
結局は自分自身の命も絶っていたかもしれない。
「もう抱え苦しむのはやめよう。
静はひとりじゃない」
『ひとりじゃない』
はっきりとそう言い切った祐樹。
今までもずっと祐樹は私のそばに寄り添おうとしてくれたというのに、私はそれを拒否した。
それなのに祐樹は、まだこんな私を支えようとしてくれている。
「でも私、祐樹に酷いことばかり…」
「そうやって俺のことも考えてくれたんだろ?それに今だって話してくれた、それだけで十分だから」
な?と言って微笑む祐樹はいつもよりずっと大人びており。
逆に私が子供になっていくようだ。
「……っ、祐樹」
「ほら泣くな、ここ学校だぞ?」
その時祐樹がいつもの調子に戻り、私の頭を乱暴に撫で回してきた。



