危険な愛に侵されて。




「やっとお昼だよ静音ちゃん…!」
「そうだね。今日も疲れたぁ」


あっという間に4時間目の体育まで終わり、昼休みがやってきてしまう。

今日は終わるのが遅かったため、すでにチャイムが鳴っているが一切着替えていない。


そのため更衣室に向かうと、女子より先に終わっていた男子たちが着替え終わったのか、ゾロゾロと男子更衣室から出てきた。

真っ先に銀髪で目立つ雪夜の姿が視界に映り。


「……あ、静。ちょうど良かった」


幻聴幻覚かと思った。

雪夜に視線を向けていたら、突然祐樹の声が聞こえた気がして。


さらに雪夜から少し離れたところにいた祐樹は、明らかに私のほうを見ていた。


思わずその場で立ち止まり、固まってしまう私。

夢かと思ったけれど祐樹は確かに私のほうへ歩み寄ってくる。



「な、何…」

緊張のあまり声が震えた上に掠れてしまい。
恥ずかしさでいっぱいになる。