もちろん私は驚きと、それからフツフツと湧き上がってくる復讐心。
どういうことだろう。
もし本当に高校2年だとしたら、彼はいったい何歳の時に私の両親を殺して───
思い出す過去の記憶。
家に帰ると両親はリビングに血だらけで倒れていた。
その時私はまだ中学一年の頃だったと思う。
幸せでいっぱいだった頃だ。
『お母さ、ん…?お父さん……?』
手からするりと鞄の取っ手部分が滑り、床に落ちていて。
嫌だ、思い出したくないのに。
駆け寄った時、血はまだ生温かくて。
必死で両親に呼びかければ、お父さんだけうっすら目を開けた。
『しず、ね…ごめ、な…』って、振り絞るような声で私に謝ってきて。
それを最後に息絶えてしまった。
謝罪の言葉を最後に、ふたりは私の前から去ってしまったのだ。
空き巣に入られたのだろうと警察は判断し、捜査を進めていたけれど犯人の手掛かりすら見つからず。
許せなかった。
両親を殺した犯人が。
けれど子供の私はどうすることもできなくて───



