「誘ってない」
「最初は誘ってきたくせに」
「そ、れは……仕方ないっていうか、目的を達成するにはそれしかなかったから…」
今はもうそんなことはしない。
「でも俺がどれだけすごいのか気になるんだろ?」
「な……んで、覚えてるの…忘れてよ」
「興味あるって言ったくせに」
「演技だってあんたも気づいてたんでしょ!」
どうしていちいち掘り返すのだ。
こっちが恥ずかしくなる。
「演技でもあん時は確かに俺を誘った」
「……今は誘ってない」
「まだ有効期限過ぎてないから」
「なにそれ、勝手に決めないで」
もう片方の手もスカートに伸ばされたけれど、慌ててそちらの手首も掴んで動きを封じる。
本当に頭の中がどういう構造になっているのか見てみたいほどだ。
「どんだけ触りたいの」
「安心するまで」
「はあ?気持ち悪いこと言わないで」
雪夜には本当に呆れる。
思わずため息がこぼれたところで私の家に着き、車が停まった。



