それほど強い力ではなかったため、すぐに手を剥がすことができた。
「ケチな女」
「変態なあんたに言われたくない」
「太もも触るぐらい、いいだろ」
「バカじゃないの?一回氷水に頭突っ込んで冷やせば?」
「ふはっ、ひどいやつ」
私の例えにツボったのか、声に出して笑う雪夜。
その間も私の肩から頭を離すつもりはないようで、ずっと乗せてくるから少しだけ重い。
「じゃあそれやっても触りたいと思ったら触っていいのか?」
「……絶対に消してやる」
なんて言ってみるけれど、きっと彼のことだ。
そんなことを試さずとも私にベタベタ触ってくるだろう。
それから私も抵抗せずに感じてしまうのだ。
「怖いこと言うんだな。
俺、御園に殺される?」
「変なことしてきたらね」
「だってお前が俺を誘惑するから悪いんだろ」
誘惑って、何を言いだすんだこいつは。
何も誘った覚えはない。



