「……っ」
じわりと目に涙が浮かび。
どれほど自分が弱いのかと思い知らされる。
「……静」
悲しそうに私の名前を呼ぶ祐樹の声が耳に届き、より一層苦しさが増す。
そんな時、また雪夜が助けてくれたと思ってしまうほどタイミング良く彼のスマホが音を立てた。
「……はい」
雪夜はこの場から離れることはせず、私の目の前でスマホを耳に当てる。
その間も手は私の頭に置かれ、何度かゆっくりと撫でられた。
「わかった、すぐ向かう」
電話はすぐに切られ、ポケットにスマホを直した雪夜はおもむろに立ち上がった。
「片付いたらしいから行くか」
私と祐樹はそれに従い、彼の後ろについていく。
けれどその間、ずっと祐樹は口を固く閉じ暗い表情をしたままで。
「おふたりとも、ご無事でしたか」
雪夜に連れてこられたのは車が停まっている駐車場で、会うのは二度目である運転手の宮木(みやき)さんがそこには立っていた。



