けれど、その後もやっぱり祐樹の様子がおかしかった。
たまに馬鹿にしたような、見下し発言はしてくるけれど、どこかぼーっとしていて。
クレープを手渡された時も考え事をしていたのか、私が呼びかけるまで受け取らなかった。
「やっぱりここのクレープが一番美味しい!」
それでも気づかないフリをする私は、なかなかひどい人間かもしれない。
「……そうだな」
「この後はどうする?帰る?」
「……そうだなぁ」
またぼーっと返事をする祐樹。
意識は半分どこかへ飛んでいるんじゃないかと思うほど。
「祐樹?」
「なあ、静」
いつもよりトーンの落とした声に、どきりとする。
何故か嫌な予感がして。
「な、何…?」
「この間の金曜日の放課後って、どこ行ってた?」
じっと私を見つめる祐樹の瞳は不安そうに揺れていた。
金曜日の放課後───
その日は男に襲われかけ、雪夜に助けられた時だ。
けれどそこには触れないでおく。



