「俺、下野さんの事好き。」
気持ちが先走って思わず伝えた。
ほんとは今日の帰りにゆっくり話すつもりだったのに。
「へ?」
「だから、下野さんの事好きなんだって。」
もう何度でも言ってやる。
「あのね!私もずっと五十嵐くんの事好きなの。」
「え、ほんと?」
まじかよ…。
「うん。2年前猫のヘアピン一緒に探してくれた時に一目惚れして、ずっと好きだったの。」
「はぁ。まじか。やばいなこれ。」
嬉しすぎてつい抱き締めた。
華奢だな。
しかもいい匂いする。
ほんと好きすぎて堪んない。
「ごめん、いきなり。俺もずっと好きで、下野さんも俺の事好きって言ってくれたの嬉しくて。」
「俺と付き合ってくれますか?」
「も、もちろんです。」
これで俺のモノ。
誰にも渡さない。


