「ねぇ、、内田」
「分かってます!言われなくてもバッチリ撮ってますので」とビデオをまわす内田。
「よくやったわ内田!!明日なんかおごってあげるわ」と松岡は、親指を立てた。
「いやー、にしても…いくら転けたからといってお姫様抱っこをするとは思ってなかったわ。おんぶする考えもあるはずだけど……あれは、わざとたなぁ」と佐藤は、楽しそうに二人の様子を見ながら言った。
「そうね、あれは…反応楽しんでるわ」
「あー、朝野さんって意外とSですもんね。しかも、ドが付くほどのS…一見心が広く穏やかな草食系青年に見えますけど、あー見えて
やられたら倍返しで返す人なんですよね」内田は、苦笑いしながらそう言うと二人は、同時に頷いた。
そんな三人の会話を大人しく聞いてた犬井
「……あ、あのー…なぜ楽しんでるって分かるんですか?いつもと変わらない感じにしか見えないんですが」
犬井の質問を聞いて佐藤は、クスッと笑い
「まぁ、私と松岡さんはヒデと居た時間が長いから、分かるのよ。分かりやすく言えばお母さんが電話に出る時、いつもより声が変わるわよね?声が低いと印象が悪くなるから声を高くする人もいるし、あとは…好きな人と会話する時に気持ちが高まって無意識にトーンが高くなったりとか。
そんな感じで、口調とか口の動きとか、あとは雰囲気とかで分かるのよ。あなたも慣れれば分かるわよwあやちゃんのあの様子だと、抵抗したけどヒデに何か言われて諦めた って感じかなぁ…」と佐藤は、苦笑いしながらそう言った。
「あやちゃんは、分かりやすいですもんね」
「本人は、上手く隠してるつもりらしいけど、」
「あー、私でも…分かります。あやちゃん顔に出やすいですよね。でも、そこが可愛いとこですよね妹みたいで」と犬井
「二年違いだもんね、夢ちゃんとあやちゃん。年もそう変わらないし…」と佐藤
「はい、たまに一緒に出掛けたりしてるんです」
「うわぁいいなぁー…犬井さん次出かける時、俺も呼んでよ」と内田
犬井は、内田を見て笑顔で 嫌です女子会なので と即答し内田は、項垂れた。
「妙に似てるのよねあの二人」と松岡がそう言うと佐藤は
「…考え方が少し似てるというか、、時間が合えばあの二人と仕事はするけれど、なかなか合わないからまだハッキリ分かってなくて…でも、すごく忙しかった時にヒデの視線に気づいたあやちゃんなにも言わず素早くレジに入ったのよ。さすがにあの時は、びっくりしたわ」
「……それは、びっくりします」
「人が多い時って忙し過ぎてヘルプ呼ぶ事が出来ないし、視線やったろうが見られてる だけって普通は思いますよね…」
「そうね、その後聞いたら なんとなく?ってあやちゃんきょとんとした顔で言ったのよ」
「意外とあやちゃん、勘が良いんじゃないんですか?」
「もし、そうならいいんだけど…とにかくそんな所を見ればあの二人良いコンビだと思う」と佐藤
「良いコンビ…ねぇ…」
三人は、ゴールしてどや顔で夏川を見てる朝野を恥ずかしさのせいか涙目で朝野の背中をポカポカ叩く彩花を見て…良いコンビなのか?むしろ、先が思いやらるんだけど…と思ったのだった。
