サラみたいに美人で別荘なんていっぱい持ってる大金持ちで、恋人作り放題、取替え放題な人は、キスなんて日常茶飯事なんだろうなぁ。

なんてことが、一瞬にして頭の中を駆け巡る。

サラの家は代々病院をいくつも経営している大金持ちで、サラ自身も才色兼備でモデルなんてやってるスタイル抜群の美女。

かくいうわたしは童顔でチビだし、とてもモデルなんて……。

そう思ってサラの見事にくびれた腰回りをじっと見つめていると、サラはニッといたずらっぽく笑い、突然、わたしの両の胸のまるみをむんずとつかんだ。

「…ひゃぁああ!」

な、な、な、なに触ってんの!?

あまりにも恥ずかしい部分を思いっきりつかまれたわたしは、恥ずかしさでゆでダコになりそうになりながら、サラの手を力いっぱい払いのけるとバッタのように後ろへ弾けとんだ。

「な、な、なにすんの!?好きな人にも触られたことないのに!!」

赤い手袋でしっかりと胸を死守しながら叫ぶ。

するとサラはあっけらかんとした声で、

「やっぱりね~。カレン、胸の大きさも形も最高だわ。首すじから胸にかけてがとても色っぽいのよ」

「…………」

足元の雪を溶かしそうなほどに茹で上がったわたしは、何かを言おうとするが、言葉にならずただパクパクと口を動かすだけだった。