でもこの写真の男性の夜の月に映えそうな美しい銀髪は、あのヴァンパイアの流れるような銀髪と重なった。

「この男ね!なるほどねぇ。そう言われるとこの銀髪は近いわよね。わかったわ。この男についてもうちょっと調べてみる。絶対に会う機会を作ってあげるから、楽しみにしてるのよ、カレン!」

サラは嬉しそうにウィンクすると写真をまとめて善は急げとわたしの部屋を出て行った。

大丈夫だろうか……。

ヴァンパイアを探すなんて。

自分から網にかかるようなものじゃない。

でも……。

彼を想うと爆発しそうに胸が苦しくなる。

彼とキスがしたくて、わたしの心臓が悲鳴をあげる。

「…ふ…ハァ…ァ…」

呼吸が乱れて………苦しい…!!

これはヴァンパイアの罠だって、彼の魔力だってわかってる。

…………でも!!

いつのまにか涙を流していたわたしはそのまま床にうずくまると、大粒の涙を流して泣いた。