ヴァンパイア†KISS

「デュオ…サラはずっとオズワルドに操られたままなの?もう、もとのサラに戻ることはできないの?」

「人間に戻ることはまず不可能だが、オズワルドの呪縛から解き放つことはできる。奴を……殺すんだ」

「オズワルドを……殺す?」

デュオは頷くと、立ち上がって窓に近寄り、夜空の月を見上げた。

「憎しみに駆られたオズワルドは強敵だ。もともと父のユーゴも一目置く能力を秘めていた。私にも、勝てるかどうかはわからない。…悔しいよ。私にも、ウルフやシエルのような能力があれば…!」

デュオの広い背中が悔しさを訴えかけてくるようで、わたしは思わずその背中を抱きしめていた。

「何言ってるの?デュオは強いよ。今までどんなに支えられてきたかわからない。それに、デュオの能力が弱まったのはわたしのせいだもん。あなたに抱かれることができないわたしのせいなの……!」

デュオは動かない。

動かずに、ただ月を見上げていた。

「カレン、そんなことは気にしなくていい。それでも、お前を選んだのは、私なのだから…」

「デュオ…!」

「…シエルの能力が高まる満月を待っている時間はないようだ。この間にもオズワルドはウルフを殺す手はずを着々と整えているはずだ。時間がない。カレン、私とシエルは明日にでも何名かを連れてキングストンの城へ赴くつもりだ。ウルフの冷凍保存の解除を防がなければいけない。そしてエマを救出し、オズワルドを殺す」