「デュ……オ……」

かずちゃんがわたしの口を片手で塞ぎ、もう片方の手をわたしのスカートの中へ滑らせる。

その瞬間、ぷつっと頭の中で何かが切れる音がした。

わたしの両手は自然とかずちゃんの首筋へと伸びる。

かずちゃんの顎から首を撫でるように手がゆらゆらと動く。

「……花恋?」

かずちゃんは不思議そうな顔をして、口を塞いでいた手を離してわたしを覗き込んだ。

……どうしたんだろう、わたし……変だ。

わたしはぼんやりと薄目を開けてかずちゃんの首筋を見つめる。

ゴクリ、と喉が鳴った。

自然とわたしは自分の唇を舐める。

「どうしたの、花恋?……キスしたいの?」

かずちゃんはわたしの唇の動きを見て堪らないというように唇を重ねてきた。

……甘い、人間の匂い。

ブチッ…………!!

「……っ…!」

かずちゃんが驚いて唇を離しわたしを見つめる。

その唇の噛まれた傷からは血が滴っていた。

……変だ、わたし。

喉が渇く。

血が………欲しい……!!

「…花恋……君…瞳が……」

わたしはゆっくりと起き上がると、両手でかずちゃんの首筋をつかんだ。

「……ぐ…!」

かずちゃんは苦しげにもがいたけど、わたしの力に身動き一つできなかった。

わたしは唇を大きく広げて、かずちゃんの首筋へと近づいてく。

血の匂いに……堪らなく誘われる……!



「……カレン!!!」