ヴァンパイア†KISS

「僕もデュオ兄さんみたいに、素敵なヴァンパイアキスをカレンとするよ」

「!?」

その時、エレベーターは階下へと向かって動き出した。

シエルは離れていく満月を見上げるように上を向くと、月に全てを浄化されたかのような顔で、笑った。

その波乱以外の何物でもないような存在に。

わたしとデュオは顔を見合わせると、ますますもつれていくお互いの細い糸を必死でたぐり寄せるように見つめあった。




複雑にもつれてしまった糸は、いつか切れてしまうこともある。




そんな不安を打ち消すように、わたしは、ただ……。



―――デュオのバイオレットの瞳の中に、その運命の糸を探していた……。