「ハ…ァアン」

感じている自分の声が自分の声じゃないみたいに、自分の意識するところとは全く別の部分から出ているのを感じた。

意識が遠くなる。

自分の中に、全く別の何かがいるみたいに。

わたしが………わたしでなくなる……!!



(カレン……あなたは自分の中に、別の何かがいるのを知ることになるでしょう…)


頭の奥で声がした。

これは、ママの声だ。

(カレン、あなたは人間でもヴァンパイアでも、ない……)



「!!!」


ママ!!!


気づいた時には、わたしはカっと両の瞳を見開き、

涙を瞳いっぱいに溢れさせていた。