また、長い夢を見た………。

パパからショックな話を聞かされて、そのまま寮に帰って泣いているうちに突っ伏して眠ってしまったんだっけ。

ウルフガング………。

彼の想いがエマと同じように胸の中に溢れてきて、切なくて、苦しい。

なんだかエマとウルフの想いが共鳴するようにわたしに語りかけてくるみたいだ。

わたし、このまま結婚していいの……?

二人は、わたしに何かを伝えようとしているんじゃ……?

なぜかそんな気持ちがとめどなく湧いてきた。





……………わたし、会いにいきたい………!!




今、二人が生きているのか、ロンドンにいるのか。

そんなことわからないけど。

会えなくても、せめてエマとウルフが100年前に出会ったあの場所へ……!!

まだ、誕生日まで2日ある。

夢で見た記憶をたよりに、なんとか行ける気がした。




―――行こう!!

二人が愛し合ったあの場所へ―――!!