「そう。心に余裕がないと、何事も上手くいかない。白くん、少し休んでみたらどうだ?………彼女にも会う時間が必要だよ。」
 「………わかってます。けど、そんな余裕もないんです。インタビューの事も考えなきゃいけないですし……。」
 「インタビュー?」


 つい愚痴ようになってしまい、インタビューの事を口を滑らせてしまった。けれど、こちらに関しても口止めはされていないものだ。 
 インタビューを受けるか受けないか迷っている事も簡単に3人に説明をした。

 すると、反応は三者三様だった。


 「なんだ、受ければいいじゃないか!」
 「それは迷いますね……。」
 「えー……これ以上先輩が人気になったら寂しいですー!」
 「……………。」


 その反応の違いに、何も答えられずにいた。
 すると、すぐに話し始めたのは後輩2人だった。


 「教授ー!何で、顔出し賛成なんですかー?」
 「そうですよ!顔出したら、知らないところでも誰かに見られちゃうんですよ!?女の子とイチャイチャだって出来ないじゃないですかー!」
 「…………青葉くんはそこが重要なんだね。」
 「そうじゃないですか!!」


 後輩が盛り上がっているのを、教授はニコやかに見つめていた。だが、白はキノシタを見ていた。すると、その視線に気づいたキノシタが白を見た。それは、いつもと同じ穏やかな表情だった。