男性も、私が初めてなのは気づいていたと思う。
そして、男性自身もお金持ちの子なんだと思う。

身につけている服も靴もブランド品。
一つ一つの所作も堂々としていて、育ちの良さがにじみ出ている。

それに、取ってくれた部屋もホテルのスイートルームだった。


部屋に入ってからも会話はほとんどなく、
「シャワー。先にもらうよ」
「はい」


そして、私がシャワーから出ると部屋の照明は薄暗く落とされていた。

自分の鼓動が聞こえそうなくらい緊張した私。
足がガクガクと震えそうになっていると、

「キャッ」
急に抱き上げられ、声をあげた。


そっとベットの上に下ろされ、
唇と唇がぶつかる。

息をするのが精一杯な私を、攻め続ける男性。

押し寄せる温もりに、ただ身を任せることしかできない私。