「クロワッサンも一口食べたい」
はぁ?
驚いて見返す俺を、真っ直ぐに見ている。
「はい」
クロワッサンを半分に裂き、口を付けていない方を差し出した。
「違う、一口でいいの」
どこかの幼稚園児のような発言。
それがまたかわいくはあるんだが・・・
「食べたいだけ食べていいよ。残りはもらうから」
「でも・・・」
「いいから」
遠慮がちに手を伸ばし、爽子さんは食べ始めた。
純粋というか、汚れを知らないというか、どうすればこんな風に育つんだろうかと思ってしまう。
ちゃんと見張っておかないと悪い男に捕まってしまいそうで、目が離せない。
気分は保護者だ。
結局、2人で選んだ5種類ほどのパンを分け合って食べた。
何を口にしても「美味しい」と繰り返す爽子さん。
俺は確実に、彼女を愛おしいと思い始めている。
はぁ?
驚いて見返す俺を、真っ直ぐに見ている。
「はい」
クロワッサンを半分に裂き、口を付けていない方を差し出した。
「違う、一口でいいの」
どこかの幼稚園児のような発言。
それがまたかわいくはあるんだが・・・
「食べたいだけ食べていいよ。残りはもらうから」
「でも・・・」
「いいから」
遠慮がちに手を伸ばし、爽子さんは食べ始めた。
純粋というか、汚れを知らないというか、どうすればこんな風に育つんだろうかと思ってしまう。
ちゃんと見張っておかないと悪い男に捕まってしまいそうで、目が離せない。
気分は保護者だ。
結局、2人で選んだ5種類ほどのパンを分け合って食べた。
何を口にしても「美味しい」と繰り返す爽子さん。
俺は確実に、彼女を愛おしいと思い始めている。



