迷惑なんて思ってないよ

競技場に着いた私の目の前に手を差し出した凛太郎くんの手には開いていない新品の飲み物があった。その飲み物には水滴で貼り付いた、“ずっとそばにいてください”という震えた字で書かれた紙。
訳が分からなかった。どちらの言葉が凛太郎くんの本心なの。
人の心なんて分かるものじゃないけれど、もう関わらないと言ったから私が来ないかもしれないと不安だったのかもしれない。凛太郎くんの目には流れ出しそうな涙が溜まっていた。

「何で泣くの?」

「来てくれないかと思って・・・。その・・・、君の事が好きだから」

「友達として?」

「友達として」