迷惑なんて思ってないよ

ただ、凛太郎くんが本当に嫌で私を避けたんだよね。追い掛けたら迷惑かも。やっぱり、このまま屋上に戻った方が嫌われなくて済む。
初めて出来た友達だし、嫌われたくない。組分けで離れるまでは出来るだけ好かれたままでいたい。
分かってるの。自分が恋心を抱き始めているって。凛太郎くんを友達としてではなくて恋愛対象の相手として見始めてしまっているんだって。

「聞こえていますか。色んな人が俺を好いてくれているけど、お互いにちゃんと知り合ってる友達って君しかいなくて。柏崎さん!まだ屋上にいるのなら降りてきて俺と一緒に走ってくれませんか!」

屋上から三階へ続く階段を降りきる前に引き返した私を屋上で待っていたのは、拡張機越しに話す凛太郎くんの声だった。屋上のガラス越しに下を覗くと、私を真っ直ぐ見ながら手を振る凛太郎くんの姿が目に飛び込んできた。