迷惑なんて思ってないよ

「理事長の許可は出てる。それに、晴人くんはもう社会人だ」

「でも、親から見たらいつまで経っても子供だ」

「話なら私が付けておくよ。何も心配しないで越してきなさい」

慶太郎先輩の不安を打ち消してくれたのは理事長だった。時間だと呼びに来てくれたのか、津田さんも一緒だった。もう、この手を離さなきゃいけないんだ。
触れられなくてもずっとそばにいる未来を選ぶか、会えば触れられるけれど離れて暮らす未来を選ぶか。もしこんな選択を求められたら俺はどうするのだろう。会うと言ってもたまにしか会えないのなら毎日視界に入る方がマシだと前者を選ぶのか。