姉ちゃんの性格を知ってこそなんだろうな。じゃないと家族会議に参加させていたはずだろう。俺がどれだけ嫌がっても姉ちゃんさえいなければ丸め込めるなんて思っていたんだろう。
結局、説得なんて出来てないじゃないか。俺はまだ行くなんて言っていない。俺を見捨てて金を稼げるようになったら引き戻すような、血縁関係しかない人の下へ誰が行きたいと思うんだよ。

「嘘吐かないで」

「・・・何でもお見通しか。・・・嫌なんだ。産みの親だって言われても数えられるほどしか会っていないし、話してもいないような二人と一緒に暮らすなんて嫌だ。怖いんだ。絶対に暮らしたくない、関わりたくない!俺は!・・・姉ちゃんさえいてくれればそれで良いのにっ」