朝、起きてきて文句を言い始めた慶太郎は俺の携帯で勝手に柏崎さんに連絡を取っていた。何をしているんだと取り上げた時にはもう遅い。慶太郎の言葉が送られた後だった。

「何で自分の携帯から連絡しなかったんだよ!」

「結華ちゃんを好きなのは凛だろ!」

「そう・・・だけどさ・・・。直球過ぎるんだよ!」

携帯の画面には俺から送られた事になっている“会いたい”という文字。応援してくれているのは嬉しいけど、俺には俺の考えがあるんだ。勝手に割り込んで邪魔をしないでほしい。
ただでさえ、柏崎さんの事を考えるだけで胸が苦しいのに心臓がもたないよ。