ただ、今日は違った。昨日はあの男と彼女がどうなったのか知りたくて、寝つけなかった俺はそのまま寝転がって昼寝をしたんだ。教室には彼女もいないし、授業も出た所でつまらないから。

「呪われたお前に何が出来る」

「・・・何も」

「本当にそれで良いのだな」

変な夢だった。崖の向こうで巨大な骸骨と柏崎さんが話していたんだ。言葉は聞こえていたけど、何の話なのかよく分からなかった。でも、柏崎さんは教室でたまに見せる声を押し殺したような表情をしていた。その表情を見ていられなくて、やめてくれと叫ぼうとしたんだ。でも声を出そうとした瞬間、目が覚めた。