「ごめん、帰せない。俺じゃダメ?山形じゃなくて俺を見てくれよ。俺、お前が好きなんだよ。お前が、山形のこと好きなのは知ってる。でも、俺はお前が好きなんだ。ちびだし、お前は俺のこと男として見れないって言ってたけど、でも、俺はお前が好きなんだ。」



抱きしめた腕の中で、きっと加藤は悩んでいる。困っている。

でも、もう離せない。

ずっと、このまま、抱きしめていたい。



「せんせい・・・」

腕の中で加藤が、話し出す。

「先生。私、山形先生が好きだった。ずっと、ずっと見てきた。でも、自分に自信は全くなくて、見てるだけだった。山形先生が、結婚するって聞いて・・・」



「ほかの男の名前、聞きたくない」

「でも、わたし・・・   ん」