こんな恋の話【短編集】






――――……
―――……




それはつい昨日のこと。






「すず、ごめん。」


「……また?」


もう、十何度目にもなるこの会話。


「本当にごめん。もう本当に絶対しない。」


十何度目かの謝罪の言葉。




そして、降ってくるのは、


「しょうがないなぁ。もう、浮気とかしちゃダメだよ?」


いつもと同じ許しの言葉と、


ペチンッ


おでこを擦る、優しいデコピン。










それが、すずだった。