こんな恋の話【短編集】






大くんに誘われたときだってね?


「今日かわいいね」


そう言われて早く冬矢に会いたくなったの。


冬矢に教わっていじった髪とか。


メイクとか。


頑張ってかわいくなったあたしを見てほしくて。


「今日頑張ったんだな。」


あたしを見てそう言ってくれたのが嬉しくて、涙腺が緩んだ。


でも…


「よかったな。」


って言葉が何だか悲しくて。


それ以上冬矢の顔が見れなかったんだ。


いつからかとかはわからない。


気づいたら好きだった。


気づいたら好きになってた。


気づかないふりをしてたけど、あたし、もう隠せないよ…


あたし…


あたし…