「これが俺の“もしも”の話。 聞いてくれてありがとな。」 冬矢の穏やかな声が、あたしの心にじーんと染み込む。 会えなくなるわけじゃない。 学校に行けばまた会える。 じゃあ、何? この喪失感は… 「さくら。頑張れよ。じゃあな。」 嫌… 待って…!! 『冬矢、あの… ブツッ 待って… 嫌だ… 冬矢… 何で…? あたし、わかんないよ… 魔法使いはシンデレラを心から祝福するんだよ? 応援するんだよ? あの話は、そんな切ない話じゃないよ… そんなはずないよ…