こんな恋の話【短編集】






その後、一人明るく話す潤クンは、私にしゃべらせる隙を与えず、私を家に送り届けるまでの間、ずっと早口で話し続けていた。


そんな彼の態度から、おそらく忘れてなどいないのだろう…


あの約束を。


気付いているんだろう…


別れがちかづいてきていることに。




いつもはそんなに話す方じゃないくせに、沈黙を作らないようにって必死になって話して。


そんなにも想われてるんだって思ったら、何だかすごく嬉しくなっちゃって。


もう、それだけでいいって思っちゃうくらい、大好きなんだ…










だから、だからこそ。


大好きだから、離れたくなんかないけど。


大好きだからこそ、離れなきゃいけないから…


だから…


最後だから、笑ってよ…?