「えっ、あの、何で…」 突然の訪問に、あたしはかなりテンパっていた。 あたしの目は、幻覚を見てるんだろうか? あたしの耳は、幻聴を聞いているんだろうか? でも、じゃあ… あたしの肌が感じているこの温もりは、何なんだろう…? 「俺、やっぱすずが好き。」 ついていかない頭で必死に考えていたあたしを、陽二くんはさらに混乱させる。 もう、何もわからない。 わからないけど… 「あたしも。陽二くんが好き。」 何だか胸がポカポカ温かくて。 今まで伝わらなかった想いが、初めて通じ会った気がした。