「先生…。あたし、保健室行ってきます…」
「大丈夫か?気を付けろよ。」
そんな会話が耳に届いたけど、俺は顔をあげることができない。
彼女の顔を見たら、俺はきっとダメになる。
好きが溢れて止まらなくなる。
「そう言えばさ、陽二くん、別れたって本当?」
「ん。」
話し掛けてきたのは、隣の席の浅倉。
化粧濃いし、香水も臭い。
何かモテるらしいけど、はっきり言って俺のタイプじゃない。
こういう馴れ馴れしいとこも嫌いだ。
「やっと別れたんだぁ〜。なんかさ、束縛激しかったんでしょ?そういうの、ウザイよねぇ。」
「そ?俺は好きなヤツなら全然平気だけど?それに、アイツ全然束縛しねぇし。」
「えっ、そうなの?でも、彼女がしつこくて別れられなかったんでしょ?」
「何、それ?意味わかんねぇ。」
「だって、陽二くんずっと別れたかったんでしょ?」
「ねぇよ。そんな風に思ったこと一度も…
てかさ、止めない?この話。昨日別れたばっかのヤツにそういうこと聞くってちょっと無神経だろ。」
止めてくれ。
俺だって泣きたくなるんだよ。
辛いんだよ。
好きなのに。
こんなに好きなのに。
どうして俺、別れちゃったんだろう。
今だって後悔しそうだ。
いや。
もう後悔してるかも…

