こんな恋の話【短編集】






「どうした?星川。」


「先生…。あたし、保健室行ってきます…」


「大丈夫か?気を付けろよ。」


心配そうに見つめる愛子が目に入ったけど、あたしは何も言わなかった。


そんな余裕、なかった。


もう、あそこに居たくなかった。


嫌だった。


他の子と仲良くする陽二くんを見るのが。


他の子と話しているのを見るのが。


すごく、嫌だった。


今までずっと隠してきた。


あたしの醜い心。


醜い部分。


それが今になって溢れだしてしまった。


彼女じゃなくなったあたしには、そんなことを思う資格なんてないのに。


仲良く話している陽二くんと浅倉さんを見たら、急に胸がぎゅうっと痛くなって。


気づいたら席をたっていたんだ。