元々吊り目の目を 更に吊り上げて絢が言った。 「…でも」 「こんな時にカレシは どこで何してんだか」 私は絢から 返された紙を ポケットにしまった。 「私が思うに 黒瀬くんを好きな 女子からの嫌がらせだよ」 私たちは踏切の前で 足を止めた。 目の前を電車が 通過していく。 「好きな男と美桜が 付き合いだしたから 嫉妬してんだと思う」 だとしたら―― 私には怒る権利は ないかもしれない。 「一度黒瀬くんに 相談してみな?」