正門へ向かう 高校生の群れの中に 彼女の姿はない。 まさか。 私は嫌な予感がして 屋上へ向かった。 屋上にたどり着くと やはりそこに 彼女の姿があった。 彼女はフェンスの外側で 青空を見つめている。 「柚月」 声をかけると 彼女は気だるげに こちらを振り向いた。