私は、校舎の最上階に立っていた。 炎天直下で コンクリート上を 陽炎が揺らめく。 「ごめん……」 フェンスにしがみつき、 私はその場にしゃがみこむ。 涙が止まらないのは ショックのせいか、 それとも―― 後ろを振り返ると、 彼女が責めるような顔で 私をじっと見ていた。 「ごめん」 私は、もう一度呟いた。