「大っ嫌い」 私の耳元で 彼女が言った。 「嫌い」 彼女の涙で 肩が濡れる。 「嘘。……大好き」 「!」 私は顔を上げた。 それと同時に 体が光に透けた 彼女が離れていく。 私も好き。 それは言えなかった。 言わなかった。 この「好き」が 彼女のものと 同じなのか違うのか 私にはわからなかったから。