「うん、わかってるよ。じゃあ柏木さん、おやすみ。ゆっくり休んでね」


「はい、ありがとうございます。お嬢様もおやすみなさい」


そう言って私の言葉に横を通り過ぎ、角を曲がった柏木さんが見えなくなってから私は再び歩き出した。


危なかったあー!
なんとな言い訳できたみたいでよかった。

私はもう戻らない。
決めたんだから。



そして私は屋敷からの脱出に成功した。