──翌日、太陽がてっぺんを過ぎた頃。


「厚焼きパンケーキ、四つ入りましたー!」


ゆらたま亭の厨房には、ひっきりなしに”ひんやりソフトの厚焼きパンケーキ”のオーダーが入っていた。

食事処のウエイトレスに「はいよ」と返事をして、コンロでパンケーキを焼くウルバーノが作業台を振り返る。


「アーシェリアスさん、ソフトクリームはできてるかい?」

「あと少しです!」


ウルバーノに答えたアーシェリアスは、厨房に漂うリッチなバターとパンケーキの焼ける香りを楽しみながら、滑らかに固まり始めたソフトクリームをさらに冷やし、泡だて器でかき混ぜる。


(それにしても、ここまでお客さんが来てくれるなんて驚いたわ)


午前中、ノアとザック、エヴァンが温泉街のメインストリートでチラシを配って回ったのだが、どうやら食べに来た客の中に土産屋の店員がいて、土産を求め店に訪れる客に美味しかったとオススメしてくれているらしい。


『温かいパンケーキに冷たいそふとくりいむってアイスが最高に合うの! そこに垂らした黒い蜜が、魔法でもかけたの? ってくらいにそふとくりいむの魅力を引き出してて……あーっ、また食べたくなってきた!』